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【ミライづくりブログ】SMO南小国 未来づくり事業部に所属するコーディネーターたちの、日々の活動を紹介していきます。
2021-05-17

−町の未来を担う若者達と、地域をつなげる−『役場若手職員研修』始まりました!

皆さん、こんにちは!
未来づくり事業部・人材育成系コーディネーターの前田です。

コロナの影響で遠出・外出のできない日々が続いていますが、それでも元気に!
さらには九州も梅雨入りし、湿気が多くてジメジメしていますが…、
それでも元気に!(笑)

様々なまちづくりの取り組みを進めるべく、毎日気持ちを上げて頑張っております。

今年度から始まる、新たな町内人材育成の取り組みとしては、9月末までの全5回のプログラムによる『南小国町 若手役場職員研修』があります。

南小国町の主要産業である農・林業の一次産業、黒川温泉をはじめとした観光宿泊業の三次産業、また、町内で先進的な活動をしている若手のディレクター陣にフォーカスし、南小国町の様々な取り組みを知ってもらおうという趣旨で企画しました。

ちょっとびっくりしたのは、役場の若手職員の皆さん、ほとんどが町外出身者なのですね…

この研修を機に、もっと南小国町のことを知り、自分の意思で地域に足を運んでもらえればなと。

今回のブログでは、4/27に実施した、研修第1回の様子を振り返りながら、私の感想などを挟んでお伝えしていきます。

【第1部】イントロダクション

初回(4/27)の午前中は、今回が初の取り組みということもあり、高橋町長と、未来づくり事業部長の安部千尋による、トークセッションからスタートしました。

南小国町の若手職員へ、熱く思いを語る高橋町長。

当初の打ち合わせでは、安部がファシリテーターとして、町長が思い描く南小国町のビジョンなどを、トークセッション形式で引き出していく予定でしたが…

あれ?町長が、配布資料を元に、ガッツリと南小国町のビジョンについて講義を!!

コロナの影響などで、今年度は役場内も最小限の会議などで留めており、町長が若手職員の皆さんにしっかり想いを伝える場面がなかったためか、町長もかなり前のめりに話してくださっていました。

私のことを振り返ってみると、「星野リゾート」という日本の観光宿泊業をリードするような大きな会社にいたため、代表とは奇跡的に現場施設のアテンドの際に少し会話を交わした程度。

このように、組織のトップと近い距離で、その想いを聞いたり、意見交換できる場があるというのは、結構貴重なことなんだぞー!

と、まずは彼らに伝えたい(笑)

私からは、研修趣旨の説明と「仕事観」についての話を。

ワークショップに取り組む、若手役場職員の皆さん。

このような地域人材研修では、イントロダクションとしての「学びの定義付け」がとても重要です!

前田からは、この研修の趣旨説明と、学びの定義づけとして“仕事観”をテーマに、これからの働き方(価値観)の変化やキャリア形成についてお話をさせてもらいました。

午前中の最後では、これから半年間を共に学ぶメンバーとして、お互いのことをもっと深く知ってもらうためのワークショップを。

研修開始直後はかなり強張った表情をしていた皆さんに、この時間になると少し笑みや会話が出てきて、研修担当としては一安心…(汗)

【第2部】林業の担い手の挑戦を知る

第2部では、南小国町の林業に関する新しい取り組み(挑戦)をテーマに、『FIL/Foreque』(穴井製材所)を訪れました。

若手役場職員に向けて、南小国町の魅力を伝える穴井さん。

登壇いただいたのは、代表の穴井俊輔さん。

穴井さんからは、ご自身のこれまでの歩みや、FIL/Forequeの取り組み(大切にしている価値・世界観)についてお話しいただきました。

中でも私が気になったのは、FILの元になっている言葉。
「Fulfilling life=満ち溢れる人生」

そんな人生を歩むために、地域の景観を重んじ、自然との対話によって人々とつながる。そして、目に見えない絆で心を満たしてほしいという想い。

穴井さんが切り取る、阿蘇・南小国の風景写真から見えるこの地域の文化や魅力。
もしかすると、私にとっても、彼らにとっても、すでに当たり前になってしまっているかもしれないこの地域の良さに、改めて目を向けてもらうきっかけになればいいですね。

穴井製材所にて、林業の現状を教えてくださる穴井さん。

林業が盛んなイメージがある南小国町ですが、近年では製材所もかなり少なくなってしまったとのこと。

材木の値段も、ひと昔に比べると安価になってしまった中で、地域産業として事業に新たな付加価値を持たせることで、その流れに歯止めをかける。

地域にありながら世界に向けて価値を発信するFILの裏側には、そんな一面もあったのだと、とても勉強になりました。

グライダーの作り方を教わる、役場若手職員の皆さん。
意外に難しかった様子。真剣!!

この日の最後は、小国杉を材料としたグライダーづくり。

この研修を企画している際、穴井さんより「グライダーを作ってみませんか?」と提案をいただき、私は面白そうだなと思ったのですが、否!

一般的に杉は柔らかく、グライダーづくりには適した資材ではないです。
でも、地域の資源を見つめ直し、創意工夫を持たせることで、道は開けてくるということを伝えたい。

(グライダーの資材にもなる。)」

そんな穴井さんからの、彼らに向けたメッセージ。
とても素敵です!!

グライダー完成! 皆で一斉に飛ばします。
日常の業務とはまた異なる達成感。

終わりに

後日の研修報告書を見返してみたところ、初めは大人しめに感じた役場若手職員の皆さんでしたが、町長や穴井さんからの想いを、個々にしっかりと受け止めている様子が伝わってくる内容でした。

この研修には、係長級の役場職員の方々も引率として毎回参加いただくのですが、「FILには初めて来ました。前々から噂は耳にしていたんですけど…」と、日々の忙しい業務を抜け出し(仕事として)、所属部署関係なく地域に足を運び、地域の実情や若手職員の成長に目を向けられる、いい機会なのではないかと思います。

これから半年間続く4回の研修を通して、そういった様々な派生価値にも期待していますし、彼らを受け入れる地域の方々も、とても張り切ってくれています!

今年単年の事業ではなく、地域と役場を繋ぐ、恒例事業(研修)となっていくことを期待して。

第2回は、地域観光業(黒川温泉の現状と新たな動き)と、起業型地域おこし協力隊の業務(入湯手形の事業承継)をテーマに行います。

私は準備にてんやわんやですが、役場若手職員の皆さんにとって、この研修が楽しみになものになれば嬉しいです。

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